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相続税の基礎知識

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相続税の基礎知識

相続税の基礎知識

2023/11/11

贈与税と相続税の税制が改正され来年より施行されます。これにより、相続対策はより長期的に計画を立てなければならなくなりました。相続対策を検討するうえで、相続税の知識は、必要不可欠です。シリーズで相続対策を解説しますが、今回は相続対策の基礎知識についてやります。

 

相続または遺贈あるいは死因贈与によって財産を取得した個人は、相続税を支払う必要があります。遺贈とは、遺言書で相続人あるいは相続人でない人に財産を贈るとすることです。死因贈与は、契約により、死亡したら財産を贈与するというものです。相続人はもちろんのこと、相続人でなくても、遺贈や死因贈与で受けた財産が、相続税の対象となることもあるのです。

 

ここまでは相続税を支払う人の話ですが、引き続き相続税の対象となる財産の話です。

財産のなかには、相続税の対象となる財産とならない財産があります。対象となるのは、本来の相続財産、みなし相続財産、生前贈与財産の三つです。

本来の相続財産とは、被相続人(亡くなった人)の現金、預貯金、有価証券、暗号資産や土地、建物そして貴金属、美術品等一切の財産です。

ふたつめのみなし財産とは、死亡保険金や死亡退職金など、受け取った人の財産なんですが、税法上相続財産とみなされるものです。

三つめは生前に贈与された財産の話です。生前贈与のうち、相続開始の3年前までは相続財産として計算するが、それ以前のものは相続財産に算入しないとされていました。しかし、最初に触れました税制の改正で、3年以内が7年以内になりました。猶予期間を経て徐々に延長されます。このため、相続対策をより長いスパンで見る必要が出てきたのです。

一方非課税になる財産があります。墓地・墓石、仏壇・仏具や神棚など宗教儀礼に係るもの、いわゆる祭祀財産と呼ばれるものです。さきほど相続財産とみなされると説明した死亡保険金や死亡対処金の一部は非課税となります。それぞれ以下の金額を限度に非課税となります。

 

みなし相続財産の非課税枠=500万円×法定相続人の数

 

では、相続税の計算方法についてお話しします。

相続人の財産から非課税財産と債務控除の額を引いた額が、課税価額となります。課税価額から、遺産に係る基礎控除額を引いた額が、課税遺産総額になります。

次に、ここが少し面倒なのですが、課税遺産総額を法定う相続人が法定相続分通りに分けたと仮定して相続人毎の相続税を計算します。そしてこの額を合計したものが相続税の総額です。

相続税は相続した人がそれぞれ支払うことになりますので、この総額を実際に各相続人が相続した割合で按分して各相続人の相続税の額を出します。相続人によっては加算される人と、減額される人がいますが、各相続人ごとに出した額に加減することになります。

 

相続税の計算手順は以下の通りです。

➀「相続価額」を計算する

課税価額=本来の相続財産✙みなし相続財産✙生前贈与財産 - 非課税財産 - 債務控除

 

②「課税遺産総額」を計算する

課税遺産総額=課税価額 - 遺産に係る基礎控除額

 

➂相続人ごとの「取得金額」を計算する

課税遺産総額を法定相続人が法定相続分通りに分けたと仮定して、相続人ごとの取得金額を計算

 

④「相続税の総額」を計算する

相続人ごとの取得金額に税率を掛けてそれぞれの相続税額を計算し、それを合計して相続税の総額を求める

 

⑤各人の「相続税額」を計算する

相続税の総額を、相続人が実際に相続した課税価額で按分(実際に相続した金額/相続財産の総額)して、各人の相続税額を計算する

 

例えば、課税遺産総額が1億円、相続人が配偶者と長男・長女子供二人の場合ですと以下の通りです。

課税遺産総額が1億円の場合             

配偶者の法定相続分=5000万円

長男の法定相続分 =2500万円

長女の法定相続分 =2500万円

 

各相続人の相続税額を計算する

各相続人の相続税額=法定相続分×税率-控除額

※税率と控除額は下の早見表を参照

配偶者:5000万円×20%-200万円=800万円

長男 :2500万円×15%-  50万円=325万円

長女 :2500万円×15%-  50万円=325万円

 

相続税の総額を計算する

800万円+325万円+325万円=1450万円

 

相続税早見表

取得金額 税率 控除額
1000万円以下 10%
1000万円超 3000万円以下 15% 50万円
3000万円超 5000万円以下 20% 200万円
5000万円超   1億円以下 30% 700万円

 

実際の相続した金額が配偶者4000万円、長男3500万円、長女2500万円だった場合

配偶者:1450万円 × 4000万円/1億円 =580万円

長男 :1450万円 × 3500万円/1億円 =507万5千円

長女 :1450万円 × 2500万円/1億円 =362万5千円

 

相続税が増額される場合

相続によって財産を取得した人が、被相続人の1親等の血族(代襲相続の場合を含む)でもなく配偶者でもない場合には、相続税額が2割加算されます。

つまり、被相続人の兄弟姉妹、祖父母、孫が相続人になる場合は相続税が2割増しとなります。

また、孫を養子にして法定相続人とした場合も2割増しとなります。

相続税が減額される場合

➀配偶者の税額軽減

被相続人の財産は配偶者とともに築いたものであり、被相続人が死亡した後の配偶者への配慮から軽減措置が取られています。配偶者の法定相続分までの相続若しくは1億6千万円までの相続のどちらか少ない方つまり1億6千万円までは相続税はかかりません。

②贈与税額控除

被相続人から贈与を受けて贈与税を支払っている場合、相続や遺贈で財産を取得しても支払った贈与税は相続税から差し引くことができます。

➂未成年控除

相続によって財産を取得したときに未成年である法定相続人は、未成年控除の適用が受けられます。

(18歳-相続開始時の年齢)× 10万円

 

これらの増額または減額がある場合は各人計算して算出した相続税額に対して加減します。

 

相続税に関する基礎知識があれば、こういうケースは相続税がどう計算されるものかということをご理解いただけるかと思います。これが一番ベースになり、ここに生前贈与や不動産がある場合には不動産の評価についての話や小規模住宅の特例を加味して相続対策を勘案する必要があります。

相続対策は、相続税対策だけではなく、相続がトラブルにならない対策や、相続前に考慮しなくてはいけない認知症対策も含めて包括的に検討する必要があります。

「行政書士山野伊紀事務所」では包括的終活相談を行っております。ご興味がございましたら

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