介護について考える
2023/11/25
相続を包括的に考えるときに、大切なことの一つとして老後を安心して暮らすことです。健康に気を配ることはもちろんですが、健康を害したときや認知症になってしまった場合に備えることが必要になります。相続に気を取られてご自身の老後の資金をお忘れないよう介護にかかわる費用などについて考がえます。
介護が必要になった時に最初に考えるのは、在宅で介護するのか介護施設に入所するのかということです。もちろん、在宅で介護するには介護する家族がいるのかどれだけ介護にかかわることができるのかということです。もちろん、介護状態が重くなると家族でできることが少なくなり、介護サービスを利用することが多くなります。在宅介護の場合、手すりやスロープを設けたりバリアフリー化するリフォーム費用やベッドや車イス等の介護用具の購入など初期費用がかかります。在宅だけではケアできない部分や介護する家族の負担軽減のためにデイサービスやショートステイの介護施設を利用したりします。
在宅介護のためのリフォーム費用などの一時費用の平均は74万円となっています。また、訪問介護やデイサービス等の利用で月額平均4.8万円使われています。あくまでも平均値ですので、資金のご用意は多めにしておくのが良いと思います。
介護施設に入所する場合、さまざまな形態があります。形態により費用も変わってきますので簡単に説明します。
民間施設と公的施設があり、公的施設は入所要件がありますが費用は抑えられます。民間施設は数も多く入所しやすいですが費用がかかる場合が多いです。
入居要件と費用について表にまとめてみます
種類 | 入居金相場 | 月額相場 | 自立 |
要支援 1~2 |
要介護 1~2 |
要介護 3~5 |
認知症 |
認知症 重度 |
看取り |
入居の しやすさ |
民間施設 | ||||||||||
介護付き 有料老人ホーム |
0~ 1,380万円 |
14.5~ 29.8万円 |
△ | △ | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
住宅型 有料老人ホーム |
0~ 380万円 |
8.8~ 19.1万円 |
△ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | △ | 〇 |
〇 |
サービス付き 高齢者向け住宅 |
0~ 27万円 |
11.1~ 20万円 |
〇 | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 | △ | △ |
〇 |
グループホーム |
0~ 16万円 |
8.3~ 13.8万円 |
× | △ | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | △ | △ |
公的施設 |
||||||||||
ケアハウス |
0~ 30万円 |
7.5~ 12.4万円 |
〇 | 〇 | △ | △ | △ | × | × |
△ |
特別養護 老人ホーム |
なし |
10~ 14.4万円 |
× | × | × | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | × |
介護老人 保健施設 |
なし |
8.8~ 15.1万円 |
× | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
介護医療院 (介護療養型医療施設) |
なし |
8.6~ 15.5万円 |
× | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | △ |
どういうケースはどの施設かを見ていきましょう。
介護の負担が増えてきた方は介護付き有料老人ホーム
24時間365日介護サービスが受けられる介護付きであれば、認知症や看取りにも対応可能です。
費用が高い分手厚い介護サービスが受けられるので、介護の負担が増えても安心して生活することができます。入所時の費用がかかりますが、月々の費用は定額になります。
必要な分だけ介護を受けたい方は住宅型有料老人ホーム
基本的には自立・軽度の要介護の方が多い住宅型では、生活を充実させるためのサービスがメインとなります。そのため、介護サービズは外部のサービスを個人的に付加して利用する形となり、必要な分だけ自由に組み合わせることができます。介護サービス費は利用した分だけの支払いとなり、希望に応じた介護サービスを選択することが特徴です。
一人暮らしが不安な方はサービス付き高齢者向け住宅
老人ホームではなく賃貸住宅に該当するこの施設は、自立~介護度が軽度な方が対象です。見守り(安否確認)や食事サービスを受けたい方に最適です。介護サービスが必要になった場合は、外部のサービスを利用できます。
認知症介護を受けたい方はグループホーム
グループホームは認知症患者のみを対象とした少人数の施設なので、認知症患者に特化した介護を受けられます。そのため、認知症に精通した専門スタッフが多く在籍していることが大きなメリットです。スタッフや他の入居者と共同生活を行いながら身体の衰えを防ぐことを目的としており、家事などの役割分担があるのが特徴です。
自立した生活が難しくなってきた方はケアハウス
自宅でのせ活が困難な方や低所得者の方を対象としているケアハウスは、少ない費用で食事や洗濯、掃除などの生活支援サービスが受けられる施設です。国や自治体から運営補助を受けている公的施設なので、所得に応じた無理のない金額で利用できます。主に一人暮らしをしている低所得の高齢者が入居しており、一般型と介護型の2種類から選べます。
充実した介護サービスを利用したい方は特別養護老人ホーム
いわゆる特養は、24時間体制の介護サービスや看取りなど幅広い要望に対応できるだけでなく、公的施設なので収入に応じた費用で入所できます。
要介護3~5の介護度の重い方を対象としているため、充実した介護サービスを利用できます。
「入居者数が多い」「医療サービスを受けられない施設がある」という点に注意が必要です。
リハビリをして在宅復帰を希望する方は老人介護保険施設
いわゆる老健は、病院から退院して自宅にきたくするためのリハビリをするために利用する方が多い施設です。介護サービスに加えて、充実したリハビリ環境での指導や医師のサポートを受けられることが特徴です。なお、在宅復帰を目的tsているので、長期滞在はできません。自宅での生活基盤が整うまで安心して過ごしたい方に向いています。
手厚い医療サービスが必要な方は介護医療院
介護医療院は、介護度が重い高齢者を対象にしており、生活支援だけだはなく医療サービス設けられます。医師が配置されて手厚い医療サービスを受けられるため、定期的に医療措置が必要な方でも安心です。さらに、見取りも対応できます。喀痰吸引や経管栄養などの長期的な医療サービスg必要な方に最適です。
こういう介護施設があって費用がいくらくらいかかるのかご自宅で介護するにはどれくらい費用とご家族のサポートがいるのかイメージしていただけたかと思います。
さらに、判断能力が低下した場合は成年後見制度を利用する必要も出てきます。
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